2012年3月13日火曜日

モルドバの子供からのレポート「絨毯」

モルドバ復興支援協会が運営するカザネスティ「子どもデイケアセンター」の子どもがレポートを書いてくれました。
レポーター:エレナ・ガンドラブル 8年生(日本の中学2年に相当する)



モルドバの農村部では,冬の寒さよけのために家の中の壁一面に年中絨毯が張られています

家が石造りであるため,マイナス30度にもなる冬には家の中も大変寒くなります。


模様はお花や葉っぱが一般的です。



幾何学的な模様(縞,点,ロゼット型,円,四角等)も壁に張ることもありますが稀で,これらはベッド,椅子,床に敷かれることが多いです。
一般的に絨毯の基調となっている色は,黒か灰色ですが,白,紺色,緑,黄色のものもあります。これらの美しい絨毯は部屋のデコレーションにもなっていて,年中目を楽しませてくれます。

今では工場で作られた化学繊維のものが増えてきましたが,農村部では代々受け継がれてきた手織りの絨毯がよく見られます。作製した人のぬくもりや技術や思い出を受け継いできました。

今は少なくなってしまいましたが,昔はほぼすべての女性が織り方を知っていて,作ったものを売買したり,物々交換をしたりもしていました。素材は羊毛か麻で,自然のもので着色されています。

モルドバの絨毯には自然や動物・人間の命が吹き込まれていて,モルドバの文化を代表しています。現代の私たちに歴史を教えてくれる大変高価なものです。

このレポートは日本語でNHK地球ラジオ2011年2月5日にオンエアされた。
翻訳:川村容子)

「カザネスティ子どもデイケアセンター」の補足説明

親が外国へ出稼ぎに行くことによってやむをえず兄弟やお年寄りと一緒に暮らしている子どもを地域で世話をするセンターで、学校の中の教室を放課後無償で借りて運営している。

子供たちを学校の放課後から夕方まで預かり,食事や宿題の世話をするだけでなく詩の朗読やダンスなど楽しみもある。

子供たちの希望で日本文化や日本語も学んだりしていて日本の支援者との交流が続いている。
羊毛の手織り絨毯「5つの花」100年以上前のもの。
5m。北モルドバ,チャブル村。

羊毛の手織り絨毯「お皿模様」60年ほど前のもの。
3m。モルドバ中部,カザネシュティ村。

工場で作られた羊毛の絨毯「縞模様」30年以上前のもの。
3.5m。



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