2015年1月13日火曜日

いよいよ始まる学術交流

いよいよ始まる学術交流
 
2014年3月22日モルドバ復興支援協会東京代表根田芳夫さんが神戸に来た。
その時、『失われた10部族の足跡』という本を頂戴した。
ページ構成が2段組でA5版で330ページもある重厚な研究論文である。

頂戴したとき私はその本のテーマを次のように理解した。

旧約聖書時代、モーセの出エジプトのあとカナンにイスラエル統一王国が建設されたわけだが、
第一神殿を建てたソロモン王が死ぬと王国は北朝と南朝に分裂した
イスラエルという のはヤコブが神から賦与された「勝利者」を意味する称号である。
ヤコブの後孫をイスラエル民族という。ヤコブには12人の子息がいてそこから12氏族が生じた。
12氏族は12部族となり、やがて統一王国を建設した。

その王国が北朝イスラエル10部族と南朝ユダ2部族に分裂したのである。
北朝イスラエルはアッシリアによって滅亡され、
しばらくしてから南朝ユダはバビロニアによって捕囚された。「バビロン捕囚」という。

捕囚されたユダヤ人はペルシャ王クロスによって解放され帰還した
帰還したユダヤ人は第二神殿を建て一神教であるユダヤ教を創設した。

旧約聖書はバビロン捕囚後のユダヤ人の歴史についてキ リスト時代まで詳細に書いているが
アッシリアによって滅亡されたイスラエル10部族の歴史については全然書いていない。

そういう旧約聖書に書かれていない歴史について詳細に解明したのが本論文である。
私は聖書をよく読んでいるけれども、本論文は聖書に書いていない部分から現代まで2700年の歴史を
「失われた10部族の足跡」として詳細に論述している。
そういう本が存在するということを知るだけでもすごいと思うのに、ましてやそれを手にして読んだらどれほどすごいかと思う。

しかも本論文の著者マビグドール・シャハン博士はモルドバ出身であり、
本論文を監修し日本語版で出版したのは神戸平和研究所の杣浩二理事長だっ た。
根田さんはそういうお方を紹介してくれた。

7月15日根田さんが神戸に来て杣理事長に会わせてくれた。
杣理事長は神戸平和研究所を設立して以来、宗教間の対話による国際平和を研究し、
シャハン博士の先行研究で研究されていない分野について博士号取得のための論文を書いてきた。

話を聞いてみると在日イスラエル大使館や在イスラエルモルドバ大使館に依頼して
モルドバの大学で論文を発表しようと努力してきたが連絡がないということだった。

そこで私は「モルドバ大使といえども、モルドバの与党は3党連立であって政治や経済面で
実績を求められているわけで大学の博士論文のお世話をする余裕はない のではないか。
それを希望するのであれば、直接、モルドバの大学に打診するのがいいのではないか。
そのことについては、近く代表沓澤美喜がモルドバを訪問するので、その時に大学関係者に
申し出るほうがいいのではないか」と提案した。

話は即決し7月18日神戸平和研究所を訪問すると、杣理事長は英語の論文を代表沓澤美喜に渡し、
同時に必要な経費を準備していてくれたので、7月22日モルドバに向かってフライトした。

モルドバでこの話に迅速に対応してくれたのは、モルドバの著名なる教育者セラフィマ・サワ教授だった。
サワ教授はモルドバの国立教育大学の学長を紹介してくれた。学長はサワ教授の教え子だった。
学長は杣理事長を客員教授として招聘したいと秘書にその場で指示し手配してくれた。
そのようにして代表沓澤美喜は10月22日学長からの「招聘状」を携えて無事帰国した。

これらの経緯は11月1日「第5回TakedaYucaピアノライブとモルドバ帰国報告」でも報告され、
特別ゲスト杣理事長も挨拶した。

その後これらの内容はイスラエルのシャハン博士にも伝えられ、
生まれ故郷である「モルドバに私も一緒に行きたい」と申し出られ、
本年4月杣理事長と一緒にシャハン博士もモルドバへ行くことになった。

いよいよ日本とイスラエルとモルドバの学術交流が始まる。

ちなみに、私は先日1月11日9か月半ぶりにシャハ ン教授の論文を読み終えた。
2700年という隠されたイスラエル10部族の壮絶な足跡をたどり終え興奮覚めやらぬ状態である。
この醍醐味だけは読んだ人でなければ分からない。本の紹介についてはまた稿を改めたい。
 
(沓澤正明)
 
 
 
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