2016年5月19日木曜日

モルドバ帰国報告(2016年3月27日~4月27日)

5月10日、兵庫県国際交流協会の会議室で訪問代表沓澤美喜理事が帰国報告をしましたのでその概要をお知らせいたします。

モルドバ日本友好協会の会議の様子で中央はタチアナ夫人

モルドバ現地では次の8項目のプロジェクトが現在運営されています。

① 子供たちへの教育支援≪教育支援及び奨学金事業≫
モルドバでは経済的理由により働ける世代の大半が国外に出稼ぎに出ています。残された子供達は貧しい祖父母に預けられたり、子供達だけで生活している為、各学区の児童・生徒約300人の内30人程度の子供達が学校に通えない状況が続いています。
子供達への教育支援を確実なものとする環境創造としてカザネスティ子供デイケアセンターを支援してきましたが、年間の運営費が150万円くらい要します。不安定な現在の寄付金制度を確実なものとするため来年度からはNPO法人日本モルドバ友好協会が全面的に寄付金募集をする方針としました。
その為、カザネスティ子供デイケアセンターと情報提供や交流等の協力体制を強化していく事を 確認しました。日本においてはカザネスティ子供デイケアセンターの設立目的や教育環境への貢献、寄付金募集など啓蒙活動を強化して参ります。

②   学生への奨学金支援≪教育支援及び奨学金事業≫
広島の下竹恵(さとし)理事が長年続けて支援してくださっている奨学金支援は今年、新しく学生5人に奨学金を付与することが決定しました。この奨学金は成績優秀な学生で家庭事情を考慮しながら選定された学生に付与されるもので選定作業を継続しています。夏休みが終わって9月から新学期ですのでそれまでに奨学金を付与する学生が決定します。このプロジェクトは優秀な人材を輩出しています。

③   トランスニストリア新しいプロジェクト≪交流と創造的復興支援事業≫
モルドバは1991年独立して間もなくドニエストル川を挟んで戦争があり沿ドニエストル【共和国】が独立を宣言したため領土が二つに分断したという悲しい現実があります。領土の平和統一は世界平和活動ですのでモルドバの青年と沿ドニエストルの青年が一緒にコンサートをすることは世界平和に貢献することになると私たちは考えています。ここに、日本人のアーチストも参加して平和の祭典をモルドバの首都キシナウや沿ドニエストル共和国で開催したいと企画しています。また、国土の南部にガガウズ自治共和国というトルコ系の民族が多く暮らしている地域もありますのでその地域に隣接する地方都市カフールでもコンサートを 計画しています。
今回の訪問では9月末の実施に向けてモルドバ側の受け入れ体制を5月末を目途に調整し実施に向けた準備を始める事を確認しました。日本ではこの企画に対しての募金活動をスタート致します。

④   農業支援の一環としてカララシの魚の養殖支援≪交流と創造的復興支援事業≫
神戸の中央区の大安亭市場で毎月開催されてきたバザーの売上金100万円を5年前に投入して魚の養殖を支援してきました。このほど養殖が成功して本年11月頃を目途に市場に出す予定ですその売上金の一部がモルドバ日本友好協会へ寄付される事になりました。昨年のテスト的な市場への売買利益で得た金額$400は、事業主からモルドバ日本友好協会へ事業主から寄付されました。カザネスティ子供デイケアセンターの運営費として用いられる予定です。
魚の養殖の試食


⑤   エネルギー支援プロジェクト≪収集、提供及びあっ旋事業≫
京都の和晃技研社長岩崎ご夫妻は学生時代から京都「国際学生の家」を開設して海外からの優秀な大学院留学生のお世話をしてこられた社会事業家でもあります。ご夫妻は昨年秋初めてモルドバを訪問しました。訪問目的は昨年夏来日したモルドバ日本友好協会理事長ライサ女史の要請によりモルドバの電力事情の解決に向けて民間人にもできる太陽光発電プロジェクトを実現しようというものでした。それに対して今般モルドバ側からより具体的な電力プロジェクトの要請書を作成していただくことになりました。住宅用や施設用の小規模太陽光発電システムのビジネス展開を岩崎ご夫婦に対してモルドバ側よりあっ旋する事になります。


⑦   学術交流支援≪交流と創造的復興支援事業≫
昨年はモルドバ国立教育大学で神戸平和研究所の杣浩二理事長が研究発表して名誉教授の地位を授与されました。杣氏はその後もモルドバで学術研究をする希望をもっておられ今年はモルドバ宗教大学で研究のため5月に訪問します。杣氏の研究テーマがモルドバ出身のイスラエルの著名な博士シャハン教授の先行研究「失われたユダヤ10部族の足跡」を引き継いでいるためモルドバの研究者たちから注目されています。その為、両大学と杣氏の交流が円滑に行えるようにモルドバ友好協会側との協力体制を協議いたしました。
今般、神戸平和研究所の招待によりシャハン教授が来日し、3月24日神戸の神戸芸術センターで、3月25日に東京の京王プラザでユダ ヤ人がどれほど平和を愛している民族であるか講演されました。私たち日本モルドバ友好協会のモルドバ支援者たちも17人参加しました。3月27日からモルドバ訪問代表の沓澤美喜理事がシャハン教授の5歳ぐらいまでの思い出がある沿ドニエストル共和国で行われた平和のための祈りや支援活動の写真を届け親しく交流しました。
来日したシャハン教授とともに左から杣浩二氏、沓澤美喜理事、
シャハン教授、通訳青木氏


⑧   スポーツ文化交流支援
かつて1998年に開催された冬季長野オリンピックにモルドバのジャーナリスト3人を沓澤理事が日本に招待しましたが、その一人アレキサンドル・ゲオルギッツァ氏(故人)が書き残した日本訪問時の滞在手記が発見されました。それをタチアナ夫人が読んで日本の文化文明に深く感動し出版したいと申し出ていました。それを知った陸上競技でモルドバと交流のあった秋和美穂子さんが出版資金を提供してくれました。ところが当初予算を大幅に上回ったため出版が遅れていました。このほどモルドバ国際フットボール連盟が不足資金を充当して$2800準備できましたのでいよいよ出版にこぎつけることができました。今年秋にモルドバで出版記念パーティを計画しています。


今後の予定
 9月か10月にモルドバで出版記念パーティ
 9月23~25日頃モルドバの3か所で平和のためのコンサート
 9月21~27日モルドバ訪問ツアー参加者募集予定

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